多チャンネル同時広域帯レベル検出器


    

500MHz~43.5GHz帯レベル検出器(FPC-3000)

5G用機器開発・製造(量産)ラインの簡易検査向けに、 500MHz~43.5GHzの電波を検出して直流電圧に変換出力するRF検出ユニットです。電力検出ユニットを最大9ユニットまで搭載(拡張)可能で、必要なユニット数で構成出来ます。

5G機器開発・製造段階で、機器から 「電波が出ている」 「電波のビームが向けられている」 事が測定できれば良い簡易場面で、スペアナやテスタなど高価な測定器を必要とせずに合否判定が可能になります。変換した電圧は、リニアに変化するアナログ出力と、USBを介してパソコンに取り込むことが出来るデジタル出力が同時に可能です。

仕様

シャーシ部

最大搭載ユニット数 9ユニット
最小搭載ユニット数 1ユニット
対応ユニット FPC-30643 (500MHz – 43.5GHz)
出力コネクタ USB(USB2.0)
電源電圧 AC100V – AC240V 50/60Hz
サイズ 132.5(H) x 427.2(W) x 370.4(D) mm
ラックマウント金具は含まず

ユニット部

周波数 500MHz – 43.5GHz
ダイナミックレンジ 30 dB or more
変換特性 RMS power measurement
電圧特性 30mV/dB
RF入力最大レベル +15dBm(Peek)
入力コネクタ 2.92mm
出力コネクタ BNC
Multi Connector for FPC-3000
変換出力直流電圧 Max 1.5V

FPC-3000活用フロー

電力試験、ビームフォーミング試験でのFPC-3000の活用法の参考例を示します。

FPC-3000を使った相対値評価法は、試作モデルや量産サンプルモデルを専用の測定器(テスタ)で厳格に測定した端末をリファレンス端末として使います。量産開始前に、このリファレンス端末から送信された電波を各アンテナカプラで受け、受けた電力をFPC-3000が電圧に変換し、FPC-3000のコントロールソフトウェアでマスターデータとして保存させ、製造準備を完了し量産を開始します。

製造した端末を測定用シールドボックス(例:弊社製FS-1905)にセットします。

電力試験では、製造した端末から電波を発射し、アンテナカプラで受けた電波をFPC-3000にて電圧に変換します。製造準備時にFPC-3000コントロールソフトに保存したマスターデータと比較し、あらかじめセットした電圧の範囲内であれば「合格」と判定。範囲外であれば「不合格」と判定します。量産現場に適した簡易測定フローです。

ビームフォーミング試験では、製造した端末からビーム制御して特定方向に電波を発射します。FPC-3000の9ユニットすべてのアンテナカプラで受信した電波を電圧に変換し、この時目的とした方向にあるアンテナカプラから出てきた電圧が他のアンテナカプラからの電圧と比べて高ければ「合格」と判定します。

FPC-3000は、量産現場に適した簡易測定フローを実現することが可能です。